導入事例:株式会社イチネンホールディングス様

年間200回も繰り返していた
会社説明の効率化へ。動画と対面を
組み合わせた採用戦略の挑戦

株式会社イチネンホールディングス
  • 会社名株式会社イチネンホールディングス
  • 事業内容イチネングループの管理部門
  • 従業員数89名(単独)2,067名(グループ全体)
  • URLhttps://www.ichinenhd.co.jp/
課題
  • グループ複数社の会社説明を年間200回以上繰り返しており、担当者の負担になっていた
  • 採用担当者は給与計算、研修など一定のスケジュールが決まった業務を兼任しており、
    学生のニーズにあわせたタイミングで会社説明を実施できない状況であった
  • 会社説明の質や一貫性にばらつきが生じるリスクを感じていた
選定理由
  • 自社とグループの採用の仕組みに合ったツールを導入することで、コストの削減に
    つなげることができた
  • 動画をスライド1枚単位で差し替え・更新でき、年度ごとの使い回しが容易であった
効果
  • 学生がいつでもアクセスできるようになり、担当者不在でも質の高い会社説明が
    提供可能に
  • 属人化の解消によって、高いクオリティの情報提供を安定して実現できると期待

1930年の創業以来、自動車リースやケミカル、パーキング、機械工具販売、合成樹脂、農業関連など、多角的に事業を展開しているイチネングループ。22期連続で連結営業利益を増益しており、堅実かつ挑戦的な企業風土を支えるために新卒人材の採用に力を入れています。

その一方で、グループ複数社の会社説明を年間200回以上、少人数の担当者が繰り返す従来の採用活動には、担当者の負荷や会社説明の質の均一化に課題がありました。こうした背景から導入されたのがVideo Agent 「LOOV」です。

今回はイチネンホールディングス 人事部人事教育課で採用・研修領域を統括する田中 克哉様と、グループの中核を担う自動車リース事業における株式会社イチネンの新卒採用を担当する加藤 奈々様に、導入の経緯や運用上の工夫、そして成果と今後の展望についてお話を伺いました。

多角的な事業を担う若手人材の採用を強化。グループ全体の人事部門が描く採用戦略とは

株式会社イチネンホールディングス様導入事例

イチネングループと貴社の事業内容について教えてください。

田中 克哉様(以下、敬称略):私たちイチネングループは、1930年の創業以来95年の歴史を持ち、自動車リース、ケミカル、パーキング、機械工具販売、合成樹脂、農業関連など多角的な事業を展開するプライム上場グループです。22期連続で連結営業利益を増益している安定基盤が弊社の強みです。イチネンホールディングスは持株会社として、グループ全体の経営やバックオフィス部門を統括する役割を担っています。

お二人の業務内容とミッションについて教えてください。

田中:私たちが所属している人事部人事教育課は、各事業会社における人事機能を全般的に担っています。具体的には従業員の働き方や給与といった労務から、今後活躍が期待される社員の採用や研修、トレーニングなど幅広い人事領域をカバーしています。私は主に採用・研修領域のリーダーとして、業務全般を統括しています。

加藤 奈々様(以下、敬称略):私は事業会社の労務・給与などを兼任しながら、グループの中核を担い、新卒採用ニーズが高い自動車リース関連事業を展開する株式会社イチネンの新卒採用業務を担当しています。

採用活動の特徴についてお聞かせください。

田中:中途採用と新卒採用の両方に取り組んでいますが、特に新卒採用と若手の登用には力を入れています。イチネングループは、歴史があるものの20代で管理職に昇進するケースや30代で部長・支店長となる事例もあり、学歴や年齢、性別に関わらず挑戦できる風土を大切にしています。社長も「やらない失敗よりやって失敗したほうがいい」と常々語っており、社員がわくわくできる環境づくりを目指しています。

年間200回以上の会社説明が抱えていた課題。採用活動の効率化と質の均一化へのアプローチ

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新卒採用活動では、どのような施策を展開されているのでしょうか。

田中:新卒求人サイトへの掲載と、就職イベントへの出展が、学生さんとの主な接点となります。この2つの接点から弊社を知っていただき、夏の仕事体験プログラムやオープン・カンパニー、会社説明会を継続的に実施して、当社グループ会社への興味・関心を高めていただく流れです。そして翌年の3月以降は、弊社のグループ情報や業界情報、会社紹介、採用情報を一通り網羅した会社説明を実施し、選考フローへと進んでいただきます。

この会社説明は1回あたり約60分、おおよそ10名以下の少人数の学生さんを対象に、各事業会社の採用担当者が募集会社ごとに実施しています。毎年、年間で200回以上もの会社説明を行っており、学生さんからの質疑応答以外はほぼ同じ内容を繰り返していたことから、効率化の余地があるのではと考えるようになりました。

会社説明を繰り返すことに、どのような課題を感じていたのでしょうか。

加藤:私自身、もっと多様な時間帯に会社説明を実施し、より多くの学生さんと接点を持ちたいという思いでした。しかし、人事としての採用以外の業務を抱えながら会社説明を実施していたため、週に2〜3回ほどの開催が限界でした。それ以上の回数となると給与計算や労務管理といった業務が回らなくなってしまいますし、担当者の喉も持ちません。会社説明の数をなんとか増やせたとしても、プレゼンテーションの質にばらつきが出てしまい、結局は選考フローへの転換率に悪影響がでてしまう可能性もあります。

田中:弊社の人事部門の体制上、採用活動にばかり時間を割きすぎると労務管理がおろそかになってしまうため、会社説明の効率化、均質化は不可欠でした。また、採用業務のみを挙げても、会社説明の実施以外に夏の仕事体験プログラムやオープン・カンパニーの企画やリマインド連絡、そして内定者のフォローに相当な時間を費やすことになります。また、昨今の新卒採用の市況感を踏まえると、今期の採用活動が終了していない状況下で、次年度以降の採用活動を開始せざるを得ない状況にもなっております。

そこで過去にはZoomの録画を配信する方法やYouTubeへの掲載、新卒求人サイトへの動画掲載などを検討したのですが、いずれも会社説明のクオリティや活用にあたっての柔軟性に限界があると感じました。そこで注目したのが、インタラクティブ動画の活用だったのです。

インタラクティブ動画の制作ハードルの低さとコストが決め手となり、Video Agent「LOOV」を導入

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インタラクティブ動画の活用にあたって、どのようなポイントを重視してサービスを検討されたのでしょうか。

田中:やはりコストです。当社は複数のグループ会社で同時に採用活動を行っているため、ホールディングスとして一括契約できるサービスであるかどうかが重要でした。当時導入を検討していた他社サービスの場合、グループ会社ごとの契約が必要であったため、弊社が導入するには費用がかかりすぎたのです。

ちょうど別のサービスを検討していたタイミングで出会ったのが、LOOV社の「Video Agent」です。Instagramの広告経由で問い合わせし、サービス内容をご紹介いただいたところ、柔軟な利用プランをご提示いただけたことで一気に選定が進みました。最終的にはグループ会社の4社での利用を検討しており、他社サービスの3分の1程度のコストに抑えることができています。

インタラクティブ動画の活用にあたって、どのような機能を求めていましたか。

田中:まず動画制作が手軽にできることが求められました。グループ全体の会社情報を視聴者に提示し、その後に各事業会社の説明に進んでいくという動画構成を上手く設計できるかどうかは確認しました。

さらにインタラクティブ動画のアップデートに手間がかからないこともポイントでした。動画の内容に変更が生じる度にフルリニューアルが必要になるのではなく、パワーポイントのスライド単位で動画を収録・差し替えができる点は魅力的でした。必要な部分だけを更新すれば、次年度以降の会社説明に活用できるため、コストも手間も抑えられます。

新卒求人サイトでも同様のインタラクティブ動画のサービスを提供されていたのですが、年度ごとに新たに動画を作成し直す必要があるとのこと、費用も発生してしまうとのことで、煩雑さやコストがネックでした。その点、「LOOV」であれば運用面も費用面も負担が大きく軽減されます。加えて、新卒採用だけでなく中途採用にも横展開できることも検討しております。

Video Agent「LOOV」の導入にあたって、社内の合意形成はスムーズに進行しましたか。

田中:もともと同じ内容の会社説明を膨大な回数繰り返すことに対する課題認識と省力化の必要性は、部長クラスまで共有されていました。バックオフィスのツール導入は費用対効果を証明しにくく、決裁されにくいこともありますが、今回は会社説明の省力化が明確な効果として期待できたため、滞りなく承認されています。

加えて省力化だけでなく、学生さんに24時間365日弊社との接点を提供できること、学生さん側から主体的に弊社の情報を得られる新しい仕組みとして、社内からは期待されています。

親近感とスピード感を重視してインタラクティブ動画を制作。公開後にPDCAを回し、最適化を図る

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「LOOV」で制作された動画は、どのように学生に向けて配信されていますか。

田中:新卒求人サイトから学生さんへ送るダイレクトメッセージ内に、インタラクティブ動画を埋め込んでいます。今後は、オープン・カンパニーや就職イベントの参加者に配布する資料にインタラクティブ動画へ遷移するQRコードを掲載したり、選考にエントリーした学生さんに案内するメール内に埋め込むなど、さまざまな活用方法を検討しています。

インタラクティブ動画の制作・公開にあたって、どのような工夫をされましたか。

田中:当初はグループ全体の紹介部分などでAIナレーターの活用を検討していたのですが、学生さんに対して親近感を与えたいとの観点から、採用担当者の肉声のナレーションを入れています。そこでグループ全体の説明は私が担当し、各事業会社はそれぞれの担当社員が出演する形式としています。スピーカーが変更されることで離脱率が低下する旨をLOOV様よりアドバイスいただきました。

また、まずは動画を少しでも早く公開することを優先し、細部にとらわれず、全体を大事にする方針としています。リアルの会社説明であれば多少の言い間違いも気にはなりませんが、動画となるとどうしても細かいところまで気になってしまいがちです。しかし視聴者である学生さんからすると、倍速視聴もするだろうし、細かい部分までは気にならないのではとの意見がチームからあり、まずはいち早く動画を公開してからPDCAを回していくことになりました。

弊社からのサポートで、特に印象に残っているご提案をお聞かせください。

田中:まだ実践はできていませんが、学生さんごとに視聴URLを個別発行し、どの学生さんが視聴したのかを把握できるともご提案いただいています。現状は共通URLを送っているだけですが、今後は分析や改善を重ねながら、学生さんにとって有益かつ弊社の新卒採用にとって効果的なインタラクティブ動画活用を進めていきたいです。

学生にいつでも会社説明を届けられる仕組みを実現しつつ、会社説明の効率化を両立できた

Video Agent「LOOV」の導入で、どのような成果が得られていますか。

田中:会社説明会のために1時間のスケジュールを確保せずとも、学生さんとの接点を持てるようになったことは、大きな変化だと感じています。動画のURLを送るだけで、いつでも会社説明が可能というのは、採用担当者にとって大きな武器です。

加藤:これまで給与計算などの労務業務が集中する月初やその締め日、研修実施当日は、どうしても会社説明のスケジュールを組み込めなかったのですが、インタラクティブ動画によって私のスケジュールという制約に関係なく学生さんにアプローチすることが可能です。

また、単に会社説明の接点を増やすだけでなく、学生に私たちを知っていただく流れ全体を変えていきたいと考えています。たとえばオンラインで開催していた会社説明の一部をインタラクティブ動画に置き換えつつ、リアルなイベント開催を強化することで、弊社をより深く理解してもらい、親近感を持っていただける機会を創りたいと考えています。

田中:また、会社説明の属人化からの脱却も今後期待したい成果です。これまでは採用担当者本人が急遽不在になった場合は代理の社員を立てていましたが、どうしても普段から学生さんと接している担当者本人と比べてしまうとクオリティに課題がありました。

「Video Agent」の導入は、いわば優秀な採用担当者がひとり増えたような感覚です。加藤のような高いクオリティで会社を説明できる社員が、いつでも動画を通じて学生さんに情報を届けられることは大きなメリットです。

動画と対面、それぞれの強みを組み合わせた二人三脚の採用戦略を目指す

株式会社イチネンホールディングス様導入事例

今後の展望をお聞かせください。

田中:質の高い学生さんを採用するには、質の高い手段で弊社の魅力を伝えていく必要があります。そうした観点から、インタラクティブ動画は有効なツールです。

しかしその一方で、私たち採用担当者が大切にしているのは「温かさ」や「熱量」といった人間らしさの部分でもあります。動画だけに頼りきるのではなく、人が持つ魅力を補完し合う二人三脚の形で「Video Agent」を活用することで、優秀な人材を惹きつけ、会社の発展に結びつけていきたいと考えています。

加藤:「Video Agent」による動画制作はハードルが低いので、通常の採用活動や労務業務のスキマ時間を活用して、自身の分身を担ってくれる動画を制作していきたいですね。ただその一方で、学生さんとフェイス・トゥ・フェイスで信頼関係を構築していくことも大切にしていきます。
デジタル技術を活用しながらも、対面だからこそ伝えられる温度感やきめ細やかな対応を残していくこと、そして学生さんに寄り添う姿勢を持ちながら“イチネングループらしさ”を変えずに、採用活動を進めていきたいと考えています。

最後に読者へのメッセージやアドバイスをいただけますか。

加藤:弊社のように、採用の専任担当者がいない企業には特におすすめできます。私自身も給与計算や労務管理など、他の業務を兼務しながら採用活動をしているため、業務時間の捻出に悩む場面は多くあったのですが、インタラクティブ動画を活用することで業務の負担を軽減しつつ、より多くの学生さんに魅力を伝えられるのではと期待しています。

人事担当者のリソースが限られている企業にとっては大きな助けになると思いますし、同時に学生さんへ届ける情報の質を高める手段としても、有効なサービスだと感じています。

企業情報

株式会社イチネンホールディングス

所在地
大阪府大阪市淀川区西中島四丁目10番6号
代表者
代表取締役社長 黒田 雅史
設立
1969年11月(創業:1930年6月)
URL
https://www.ichinenhd.co.jp/
事業内容
イチネングループの管理部門(グループの経営戦略策定、経営管理及びそれに付帯する業務:経営企画、広報IR、経理、財務、情報システム、法務、債権管理、人事、総務など)
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