DXの進め方とは? 3フェーズと8ステップで解説する失敗しないDX推進

2025年11月8日更新

DXの進め方とは? 3フェーズと8ステップで解説する失敗しないDX推進

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を任されたものの「何から手をつければいいか分からない」という課題を抱えている担当者やDXプロジェクト責任者は、多いのではないでしょうか。

DXの必要性は理解していても、その進め方を調べると「ビジョンの策定」「人材の確保」「全社的な改革」といった抽象的でハードルの高い言葉が並び、自社で本当に実行できるのか不安になることも多いかもしれません。

この記事は、まさにそうした「DXの最初の一歩が分からない」と悩む担当者のために構成されています。本記事では、単なるステップの羅列ではなく、経済産業省の指針なども踏まえながら、DX推進を「準備」「実行」「定着・拡大」の3つのフェーズに分けて具体的に解説します。

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この記事の内容
  1. DXとは?
  2. DXが求められる背景
  3. DX推進の全体像
  4. DXの進め方【準備フェーズ】
  5. DXの進め方【実行フェーズ】
  6. DXの進め方【定着・拡大フェーズ】
  7. DX推進が失敗する典型的な課題
  8. DX成功のポイント
  9. DXプロジェクト現状診断
  10. まとめ
  11. DXの進め方に関するよくある質問

DXとは?

まず、本記事で扱う「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の基本的な定義から確認します。DXの進め方を理解する上で、そのゴールを正しく設定することは非常に重要です。

DXの定義

DXとは、単に新しいITツールを導入することではありません。経済産業省が「DX推進ガイドライン」で示している定義を要約すると、「企業がデータとデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセス、さらには組織文化・風土そのものを変革し、競争上の優位性を確立すること」を指します。

つまり、ツール導入は「手段」であり、業務効率化や新しい顧客価値の創出、ビジネスモデルの変革といった「目的」を達成することがDXの本質です。

混同しやすい用語との違い

DXの進め方を考える際、似た言葉との違いを理解しておくと、自社の現在地が分かりやすくなります。特に「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」は重要です。多くの日本企業で「DX」として取り組んでいることは、この2つの「デジタル化」の範囲にとどまっていることが多いといわれています。

デジタイゼーション
デジタイゼーションでは、情報をアナログからデジタルへ置き換えて取り扱うようにします。たとえば、紙の伝票をスキャンしてデジタルファイルにすることで情報をデジタルデータにします。業務では、郵送していた紙の書類をPDFでメールに添付したり、そろばんや電卓で集計して紙の帳簿に記録していた作業をExcelなどの表計算ソフトに切り替えるなど、デジタルツールを活用して、特定の作業をデジタル化します。
デジタライゼーション
デジタライゼーションでは、特定の業務プロセスをデジタル化し、効率化・自動化を目指します。具体的には、会計ソフトを導入し、経理プロセス全体をデジタル化します。さらに会計ソフトへの入力作業においてもRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し、手作業のデータ入力を自動化するなどの取り組みも、これに含まれます。
デジタルトランスフォーメーション (DX)
デジタルトランスフォーメーションは、デジタイゼーションとデジタライゼーションという2つの「デジタル化」の段階を経て、ビジネスモデルや組織全体を変革することです。蓄積されたデータを活用し、新たなサービスを創出したり、対面で提供していたサービスをオンラインで人を介さずに提供するなど、提供価値や事業活動全体の変革を目指します。

多くの企業がデジタライゼーション(業務効率化)をDXのゴールと誤解しがちですが、それはDXの通過点に過ぎません。DXが目指す目標は、その先にある「市場への新たな付加価値の提供」「競争環境での優位性の確立」「収益拡大による企業成長の促進」にあります。

DXが求められる背景

なぜ今、これほどまでにDXの推進が求められているのでしょうか。その背景には、企業を取り巻く環境の大きな変化があります。

社会の変化

最大の要因は、少子高齢化による労働力不足です。従来の労働集約的なやり方では、事業の維持が困難になりつつあります。帝国データバンクの調査では、50.8%の企業が正社員不足と回答しており、「建設」「物流」「ITサービス」など6つの業種では、6割を超える企業が人手不足を課題としています。また、パンデミックを経てリモートワークが普及するなど、多様な働き方への対応も急務となりました。

参考:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2025年7月)」

経営の課題

経済産業省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」も深刻な課題です。これは、老朽化した既存システム(レガシーシステム)がブラックボックス化し、その維持管理費が高額化することで、新しいデジタル技術への投資を阻害するという問題です。多くの日本企業がこの問題に対応できているとはいえず、国際競争力を失うリスクが現実のものになっています。

参考:経済産業省「DXレポート2.2(概要)」

技術の発展

一方で、AI、IoT、クラウドといったデジタル技術が急速に発展し、かつては大企業にしか導入できなかった高性能なツールが、安価なSaaS(クラウドサービス)として中小企業でも利用しやすくなりました。これにより、企業規模に関わらず変革のチャンスが生まれていますが、AIの活用や導入においても、先進国との比較で日本企業の対応の遅れが指摘されています。

顧客の変化

スマートフォンの普及により、顧客の行動は根本から変わりました。情報を収集し、商品を比較し、購入するまでのプロセスがデジタル上で完結する今、顧客の期待に応える「顧客体験(CX)」の向上が、ビジネスの成否を分ける重要な要素となっています。そのためにもデータ活用によるパーソナライズされたサービスやAI活用による、新しい価値提供が求められています。

DX推進の全体像

DXの進め方を具体的に理解するために、まずプロジェクトの全体像(ロードマップ)を把握しましょう。

多くの企業がDXのステップとして「ビジョン策定」「体制構築」「ツール導入」などを個別に挙げていますが、それらがプロセス全体の中でどのような位置づけにあるのかを理解することが重要です。この後のセクションでは、複雑なDXのプロセスを、以下の「準備」「実行」「定着・拡大」という3つのフェーズに分けて整理します。

  1. 準備フェーズ:プロジェクトの土台を固める最も重要な段階
  2. 実行フェーズ:小さく始めて成果を出す段階
  3. 定着・拡大フェーズ:成果を全社に広げ、企業文化として根付かせる段階

この3つのフェーズを順に進める、あるいは状況に応じて行ったり来たりしながら改善を繰り返すことが、DX推進の基本的な流れとなります。

DXの進め方【準備フェーズ】

DXプロジェクトの成否は、この「準備フェーズ」で決まると言っても過言ではありません。ツール導入を急ぐ前に、企業の進むべき方向と土台を定める最も重要な段階です。経済産業省の示す「DX実現プロセス」における「意思決定」と「全体構想・意識改革」に該当します。

ステップ 1:目的の明確化とビジョンの策定

DX推進の最初のステップは、経営者が「なぜDXを行うのか」という目的を明確にすることです。これは「ITツール導入」ではなく「経営課題の解決」が目的であることを確認する作業です。

【目的の例】
  • 労働力不足に対応し、生産性を30%向上させる
  • 新たなオンラインサービスを立ち上げ、新規顧客層を開拓する
【ビジョンの例】
  • データとデジタル技術を駆使し、日本で最も効率的な物流ネットワークを構築する
  • 全社員が場所にとらわれず、創造的に働ける企業文化を実現する

この「目的」と「ビジョン」の策定、そして「DXを断行する」という経営層の強いコミットメントこそが、プロジェクトの最大の推進力となります。

ステップ 2:現状把握と課題の洗い出し

ビジョン(理想)が描けたら、次に行うのは「現状」の把握です。

  • 自社の業務プロセスは、どのような流れになっているか
  • 紙やExcel、個人の勘に頼っている非効率な業務はどこか
  • 既存のITシステム(レガシーシステム)は何が問題か
  • 顧客や従業員が最も不満を感じている点はどこか

ここで重要なのは、表面的な問題だけでなく、その根本にある「真の課題」を特定することです。

ステップ 3:推進体制の構築と人材確保

DXは、情報システム部門だけでは実行できません。経営層、事業部門、管理部門など、部門横断的な推進チームを構築することが不可欠です。

「DX人材がいない」と悩む企業も多いですが、最初から完璧な専門家を集める必要はありません。経済産業省の「中堅・中小企業等向けDX推進の手引き」でも示されているように、まずは社内の業務を深く理解している人材をアサインし、外部の専門家(ITベンダーやコンサルタント)の支援を適切に活用しながら進めるのが現実的です。

ステップ 4:戦略とロードマップの策定

「ビジョン」と「現状」のギャップを、「誰が」埋めていくのか。その具体的な計画が「戦略とロードマップ」です。

戦略の策定では、どの「課題」から、どのような「優先順位」で取り組むかを定めます。そして、ロードマップの中で、「いつまでに」「何を」「どのレベルまで」達成するかを時系列で示します。いきなり全社変革を目指すのではなく、「まずはペーパーレス化から」「特定の部門の業務自動化から」といった、現実的なマイルストーンを置くことが成功の鍵です。

DXの進め方【実行フェーズ】

準備フェーズで描いた設計図に基づき、いよいよ行動に移す段階です。ここでは「小さく試して、素早く学ぶ」ことが重要であり、経済産業省の示す「本格推進」のプロセスにあたります。

ステップ 5:デジタル化と業務改革

ロードマップに基づき、具体的な施策を実行します。これは、単にツールを導入する「デジタイゼーション」ではなく、ツールの導入と同時に業務プロセスそのものを見直す「デジタライゼーション」であることが重要です。

たとえば、SFA(営業支援ツール)を導入するなら、それまでの営業日報の書き方や報告ルート、評価プロセスもSFAの活用を前提に見直さなければ、ツールの効果は半減してしまいます。ここで有効なのが「スモールスタート」です。まずは特定の部門や業務に限定して試験的に導入し、小さな成功体験を積むことが、後の全社展開への抵抗感を減らす上で効果的です。

ステップ 6:実行結果の評価と分析

実行した施策が「やりっぱなし」にならないよう、必ず効果測定を行います。

  • 施策の目的(例:営業部門の残業時間削減)は達成できたか
  • 設定したKPI(重要業績評価指標)は改善したか
  • 現場の従業員からはどのようなフィードバックがあったか
  • ツール導入で新たな非効率は発生していないか

重要なのは、これらの評価を「データ」に基づいて行うことです。ここで得られた客観的な分析結果が、次の「定着・拡大フェーズ」の土台となります。

DXの進め方【定着・拡大フェーズ】

実行フェーズで得られた成果と課題を元に、DXの取り組みを全社へと広げ、企業文化として根付かせる最終段階です。経済産業省の示す「DX拡大・実現」のプロセスに該当します。

ステップ 7:評価と改善

ステップ6の評価・分析結果に基づき、改善のサイクル(PDCA)を回します。

  • ツールの設定は適切だったか
  • 業務プロセスの見直しは十分だったか
  • 現場への教育やサポートは必要ないか

この改善サイクルを継続的に回すことで、DXの取り組みが一時的な「プロジェクト」から、日常的な「業務」へと定着していきます。

ステップ 8:ビジネスモデル変革と全社展開

スモールスタートで成功したモデルを、他の部門や全社へと横展開します。さらに、蓄積されたデータを活用し、新たな価値創出を目指します。例えば、顧客データを分析して新しいサービスを開発したり、生産データを活用して「モノ売り」から「保守・運用サービス(コト売り)」へとビジネスモデルそのものを変革したりすることが、DXの最終的なゴールである「トランスフォーメーション(変革)」です。

DX推進が失敗する典型的な課題

多くの企業がDX推進に取り組む一方で、成果を出せずに頓挫するケースも少なくありません。ここでは、よくある失敗の典型的な課題を5つ紹介します。

1. 経営層がコミットしていない

最も多い失敗例が「経営層の不関与」です。DXを情報システム部門や特定の担当者に「丸投げ」し、経営層がビジョンを示さず、投資や部門間の調整にも協力しないケースです。DXは全社的な変革活動であるため、経営トップの強力なリーダーシップなしには成功しません。

2. DX人材が不足している

「DXを推進できる人材がいない」という課題も深刻です。ただし、これは単に「IT技術者がいない」ことだけを指すのではありません。むしろ、デジタル技術を理解し、それを自社の事業課題と結びつけて変革をリードできる人材(ビジネスとITの橋渡し役)が不足していることが問題です。

3. ツール導入が目的化している

「DX=新しいITツールを導入すること」と誤解しているケースです。AIやRPA、SFAといったツールを導入しただけで満足してしまい、本来の目的であった「業務プロセスの変革」や「新たな価値創出」が置き去りになります。結果として、現場の負担だけが増え、成果も出ないという事態に陥ります。

4. レガシーシステムが足かせになっている

長年にわたり改修を重ねてきた既存の基幹システム(レガシーシステム)が、新しいデジタル技術と連携できず、変革の足かせとなるケースです。データが各システムに分散・サイロ化しており、全社横断でのデータ活用が困難になります。

5. 社内の抵抗感や無関心

新しいツールの導入や業務プロセスの変更は、現場の従業員にとって一時的な負担増や「今までのやり方を変えたくない」という心理的な抵抗感を生みます。この抵抗感を乗り越えるための丁寧な説明や、メリットの共有(スモールスタートによる成功体験)がないと、DXは進みません。

DX成功のポイント

では、これらの課題を乗り越え、DXを成功させる企業は何が違うのでしょうか。企業規模別に押さえるべきポイントを整理します。

成功事例の共通ポイント

経済産業省による「DX銘柄」や「DXセレクション」で選定された企業など、成功している企業には、以下のような共通点が見られます。これらは、企業規模に関わらずDXを成功に導くための普遍的な要素といえます。

参考:経済産業省「DXセレクション2025を選定しました」

1. 経営トップの強いリーダーシップ
DXを「IT部門の仕事」ではなく「全社的な経営戦略」と位置づけ、経営者自らが変革への強い意志(ビジョン)を発信し続けることが不可欠です。これにより、部門間の利害を超えた調整や、変革に伴う痛みを乗り越える推進力が生まれます。
2. スモールスタートと成功体験
いきなり全社規模の大きな変革を目指すのではなく、まずは「紙の帳票をデジタル化する」といった身近な課題から着手します。現場が「便利になった」「楽になった」と感じられる小さな成功体験を積み重ね、それを全社で共有することが、社内の抵抗感を和らげ、協力的な文化を醸成する鍵となります。
3. データ活用の徹底
従来の「経験と勘」だけに頼るのではなく、収集したデータを分析し、客観的な事実に基づいて意思決定を行う文化へ移行することが重要です。これにより、施策の精度が向上し、効果測定も的確に行えるようになります。
4. アジャイルな推進
最初から完璧な計画を立てるのではなく、実行と評価・改善(PDCA)を短いサイクルで回し、柔軟に軌道修正しています。特にDXを推進している時は、自社内の都合など内向きになりがちな視点を外部の市場環境に向け、DX技術の変化に合わせ、柔軟に計画を軌道修正することが求められます。

中小企業の成功ポイント

中小企業は、リソース面(ヒト・モノ・カネ)では大企業に劣るものの、DX推進において大きなアドバンテージを持っています。

迅速な意思決定
最大の強みは、経営者と現場の距離が近いことです。これにより、課題の発見から解決策の実行までをトップダウンで迅速に決定できます。大企業のような複雑な決裁プロセスが不要なため、変化に素早く対応可能です。前述の共通ポイント「スモールスタート」を誰よりも素早く実行し、検証・改善のサイクルを回しましょう。
外部の伴走支援の活用

社内にDX人材がいない場合、無理に内製化しようとせず、外部の専門家を積極的に活用することが成功の鍵です。中小機構が提供するデジタル化支援ポータル「デジwith」やITコーディネーター、信頼できるITベンダーといった「伴走支援者」と対話し、専門家の知見を借りることで、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。公的な支援では「IT導入補助金」も多くの企業が有効活用しています。

参考:中小企業基盤整備機構「デジwith」IT戦略ナビwith
参考:「IT導入補助金2025」

現場主導の改善
まずは、現場が日々課題を感じている「紙とFAXによる受発注」や「Excelでの手集計」といった、効果が出やすい「身近な」業務のデジタル化から着手することが現実的です。これにより、投資対効果を早期に実感でき、次のステップへの弾みとなります。

大企業の成功ポイント

大企業は、豊富なリソースを活用できる一方、組織の複雑さが壁になることがあります。

全社的な合意形成
経営トップのコミットメントだけでなく、各事業部門の部長や課長といった「ミドルマネジメント層」をいかに巻き込むかが鍵となります。ミドル層がDXを「自分ごと」として理解し、現場の抵抗感を乗り越えて変革を主導できるかどうかが、全社展開の成否を分けます。
レガシーシステムの戦略的な刷新計画
多くの場合、複雑化したレガシーシステム(既存の基幹システム)がデータ連携を阻害し、DXの足かせとなります。この存在を無視せず、「刷新するのか」「連携させるのか」「段階的に移行するのか」といった、全社最適の視点に立った中長期的なIT戦略と投資計画が不可欠です。
部門横断のデータ基盤構築
事業部ごとにデータが分散・サイロ化している状態では、全社的なデータ活用は不可能です。顧客データや生産データなどを一元的に収集・分析できるデータ基盤(DWH:データウェアハウスなど)を整備し、部門の壁を越えてデータを活用できる仕組みを構築することが重要です。

DXプロジェクト現状診断

DXの進め方は、企業の「現在地」によって異なります。何から始めるべきかを見極めるため、以下の3つの質問で自社の状況(指定の状況に該当するか)をチェックしてみましょう。

DXの進捗状況を確認する3つの質問

1. 【ビジョンの明確化】

経営トップが「DXで何を実現するか」という明確なビジョンを社内に示していますか?
(はい / いいえ)

2. 【デジタル化の実行】

ビジョンに基づき、「紙業務のデジタル化」や「特定部門の業務効率化」など、現場の課題を解決する「スモールスタート」を既に実行していますか?
(はい / いいえ)

3. 【データ活用と変革】

スモールスタートで収集したデータを分析し、「新たなサービス開発」や「ビジネスモデルの変革」など、次の戦略的な一手(=DX)に繋げていますか?
(はい / いいえ)

<診断結果と推奨アクション>

上記の質問の回答に、最初に「いいえ」がついた場所が、今取り組むべきフェーズです。

【ビジョン停滞型】質問1(ビジョン)が「いいえ」

現状では、DX推進の羅針盤となる「ビジョン」が定まっていません。このままでは、現場がデジタル化を進めても「手段の目的化」に陥ってしまいます。

まず、本記事の【ステップ1:目的の明確化とビジョンの策定】に戻り、経営層を巻き込んで「なぜDXが必要なのか」「DXで何を実現したいのか」を徹底的に議論することから始めてください。ここで重要なのは「コスト削減・業務効率化」に留まらないDXの目的を設定し、「新たな顧客価値の創出」や「ビジネスモデル変革」などのビジョンを具体化することです。そして、そのビジョンを実現するためのDX推進の予算(投資)を確保するまでが、このフェーズのアクションです。

【ビジョン先行型】質問1は「はい」だが、質問2(実行)が「いいえ」

DX推進に必要な理想(ビジョン)は明確ですが、現場の実行(デジタル化)が伴っていません。ビジョンが「絵に描いた餅」になっている状態です。

ネクストアクションは、本記事【ステップ2:現状把握と課題の洗い出し】で、紙やExcelで分断されている業務を特定し、【ステップ5:デジタル化と業務改革】として、まずその業務のデジタル化(例:会計ソフトの導入、RPAでの入力自動化など)など、現場の課題を解決する「スモールスタート」から着実に実行するのが効果的です。

これらのDX推進には、DXを推進する(専任または兼任の)部門やチームの主導によって、部門横断的に進めていく必要があります。社内の知見が不足している場合は、DX推進について相談できる外部の専門家(ITベンダーやコンサルタント)を選定して、相談することから始めても良いでしょう。

【効率化止まり型】質問1・2は「はい」だが、質問3(活用)が「いいえ」

現場のデジタル化・効率化(デジタイゼーション/デジタライゼーション)は達成できています。しかし、そのデータを活用した「ビジネス変革(=DX)」には至っていません。

ここからが変革のスタートです。本記事【ステップ6:実行結果の評価と分析】を本格化させ、収集したデータをどう活用できるかを議論してください。その前提として、データに基づいた客観的な意思決定が(勘や経験よりも)優先される文化の醸成なども必要になるでしょう。

そして、【ステップ8:ビジネスモデル変革と全社展開】を見据え、新たな顧客価値の創出へと舵を切る段階です。本記事でも紹介している経済産業省の「DXセレクション」で選ばれた優秀企業の先行事例を参考に、自社の変革の方向性を検討してみてはいかがでしょうか。

【DX推進型】質問1〜3がすべて「はい」

DX推進・拡大のサイクル(ビジョン→実行→活用)が回り始めています。ここで満足せず、本記事の【ステップ7:評価と改善】のPDCAサイクルを高速で回し続け、常に新しいビジネスモデルの変革を模索してください。

まとめ

本記事では、DXの進め方について、基本的な定義から具体的な8つのステップ、そして成功のポイントまでを体系的に解説しました。

DXとは単なる「ITツールの導入」ではなく、デジタル技術を活用してビジネスモデルや組織文化そのものを「変革」することです。その推進プロセスは、「準備」「実行」「定着・拡大」の3つのフェーズに分けて捉えます。その中でも最も重要な段階は、経営層のコミットメントのもと、ビジョンとロードマップを策定する準備フェーズであることを改めて確認しましょう。

また、DX推進は、どの企業にとっても簡単な道のりではありません。「経営層の不関与」や「人材不足」「ツール導入の目的化」といった多くの課題が待ち受けています。

しかし、成功している企業は、トップの強いリーダーシップのもと、スモールスタートで現場の成功体験を積み重ね、データに基づいた意思決定を行っています。特に中小企業にとっては、迅速な意思決定力を武器に、外部の伴走支援をうまく活用することが成功の鍵となります。

この記事を参考に、まずは自社の「現在地」を把握し、解決すべき真の課題は何かを特定することから、DXの第一歩を踏み出してください。

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DXの進め方に関するよくある質問

Q. 「DX」と「IT化」は、結局何が違うのですか?

最大の違いは「目的」です。 「IT化」の主な目的は、PCや会計ソフトなどを導入し、既存の業務プロセスを効率化・自動化すること(守り)です。 一方、「DX」の目的は、デジタル技術を前提として、ビジネスモデルや組織そのものを変革し、新たな価値や競争優位性を生み出すこと(攻め・変革)にあります。IT化は、DXを実現するための重要な「手段」の一つです。

Q. 中小企業はリソース不足ですが、それでもDXは必要ですか?

必要です。むしろ、中小企業にこそDXが必要です。 少子高齢化による労働力不足が深刻化する中、従来のやり方だけでは事業の継続が困難になるリスクがあるためです。中小企業は「経営者との距離が近い」という強みを活かし、迅速な意思決定で「紙・FAX業務の廃止」といった身近な課題からスモールスタートできます。経済産業省も「DXセレクション」などで中小企業のモデルケースを多数紹介しており、IT導入補助金などの支援策も充実しています。

Q. DX人材が社内にいなくても、プロジェクトは進められますか?

進められます。 最初から全ての専門家を社内で揃える必要はありません。重要なのは、ITスキルよりも「自社の業務課題を深く理解していること」です。まずは現場の課題をよく知る従業員を推進メンバーに任命し、不足するITの専門知識は、信頼できるITベンダーやITコーディネーターといった外部の「伴走支援者」の力を借りて補うのが現実的かつ効果的な進め方です。

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