【簡易診断付き】営業効率化の完全ロードマップ|具体策15選と7つの実践ステップ

2025年10月21日更新

【簡易診断付き】営業効率化の完全ロードマップ|具体策15選と7つの実践ステップ

毎日の顧客訪問や提案資料の作成、山積みの事務作業に追われ、「もっと効率的に時間を使えれば、さらに大きな成果を出せるのに」と感じてはいないでしょうか。長時間働いているにもかかわらず、それがなかなか売上という結果に結びつかない。多くの営業担当者やマネージャーが、このような共通の悩みを抱えています。

かつては個人の頑張りや経験則で乗り越えられた課題も、市場環境が複雑化し、働き方が多様化する現代においては、戦略的なアプローチなしに解決することは困難です。

この記事では、なぜチームの生産性が上がらないのか、その根本的な原因を突き止めるための視点を提供し、具体的な課題解決のロードマップを7つのステップで詳しく解説します。さらに、自社の状況を客観的に把握するための「診断チェックリスト」も用意しました。

この記事を読めば、漠然とした課題感が明確なアクションプランへと変わり、チームの営業活動を次のステージへ進めるための羅針盤が手に入るはずです。

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この記事の内容
  1. 営業の効率化とは
  2. 営業の効率化が求められる3つの社会的背景
  3. 営業が非効率化する4つの根本原因
  4. 営業を効率化する目的と効果
  5. 営業効率化を実現する具体的な方法15選
  6. 課題解決へのロードマップ|営業効率化の7ステップ
  7. 営業課題の簡易診断|営業効率化の優先度チェックリスト
  8. 営業効率化を加速させる代表的なITツール9選
  9. 営業効率化の成功事例3選
  10. まとめ
  11. 営業効率化を検討する際のFAQ

営業の効率化とは

営業の効率化とは、ひと言でいえば「最小の投入で、最大の成果を生み出すための取り組み」です。具体的には、営業活動にかかる時間、労力、コストといった「投入(インプット)」を可能な限り削減しつつ、売上や顧客満足度といった「成果(アウトプット)」の最大化を目指す一連の改善活動を指します。

多くの営業担当者は、顧客との商談といった本来注力すべき「コア業務」以外にも、提案書の作成、見積書の発行、社内報告、経費精算といった多くの「ノンコア業務」に時間を費やしています。

営業の効率化は、これらのノンコア業務を可能な限り削減・自動化し、創出された時間をより付加価値の高いコア業務に再配分することに他なりません。これは単なる時短術ではなく、営業プロセス全体を見直し、組織的な仕組みによって継続的に成果を上げていくための戦略的な活動です。

営業の効率化が求められる3つの社会的背景

近年、多くの企業で営業の効率化が急務となっている背景には、無視できない3つの社会的な変化が存在します。

1. 少子高齢化に伴う労働人口の減少

日本は深刻な少子高齢化に直面しており、厚生労働白書によれば、生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少を続けています。限られた人材でこれまで以上の成果を出すためには、従業員一人ひとりの生産性向上が不可欠です。少ない人数で市場の競争を勝ち抜くため、営業活動の効率化はすべての企業にとって避けては通れない課題となっています。

出典: 厚生労働省「我が国の生産年齢人口の推移と将来推計

2. 働き方改革の推進

2019年4月から順次施行された「働き方改革関連法」により、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化が定められ、長時間労働の是正は企業にとって法的な責務となりました。これにより、企業は従来のような「時間投入型」の営業スタイルからの脱却を迫られています。

限られた時間内で成果を出すためには、業務の無駄を徹底的に排除し、よりスマートな働き方へと転換する必要があるのです。

出典: 厚生労働省「働き方改革関連法に関するハンドブック

デジタル化の進展と競争の激化

顧客はインターネットを通じて容易に情報を収集・比較できるようになり、購買プロセスは大きく変化しました。また、SFA/CRMといったITツールの普及により、データに基づいた戦略的な営業活動を行う競合が増えています。このような環境で競争優位性を保つためには、旧来のやり方を見直し、テクノロジーを活用した効率的な営業体制を構築することが不可欠です。

営業が非効率化する4つの根本原因

多くの営業組織では、気づかぬうちに非効率な状態が常態化しています。その根本原因は、主に以下の4つに集約されます。

1. エース頼みの営業体制(属人化)

一部の優秀な営業担当者(エース)の個人的なスキルや経験に頼り切っている状態です。彼らのノウハウがチーム内で共有されないため、他のメンバーが育たず、組織全体の営業力が底上げされません。結果として、エースが不在になると業績が大きく落ち込むといったリスクを常に抱えることになります。

2. 探しものに時間を使う情報管理体制

顧客情報や過去の提案資料、成功事例などが個々の営業担当者のパソコン内に散在し、一元管理されていない状態です。必要な情報がすぐに見つからず、「あの資料どこだっけ?」と探す時間に多くの労力が費やされます。これは、情報共有の仕組みが確立されていない組織で頻繁に見られる問題です。

3. 事務作業や会議などのノンコア業務

提案書の作成、日報の入力、経費精算といった事務作業や、目的が曖昧な定例会議など、売上に直接つながらない「ノンコア業務」に多くの時間が割かれている状態です。営業担当者が本来集中すべき顧客との対話や価値提案の時間が圧迫され、生産性の低下を招きます。

4. 移動時間や訪問にかかる物理的コスト

特にフィールドセールスが中心の組織では、顧客先への移動時間が業務の大きな割合を占めることがあります。訪問件数を増やそうとすればするほど移動時間も増え、効率の頭打ちに繋がります。また、訪問してもキーパーソンに会えなかった場合など、移動そのものが無駄なコストになってしまうケースも少なくありません。

営業を効率化する目的と効果

営業の効率化に取り組むことで、企業は具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。その目的と効果は、単なるコスト削減に留まりません。

1. 売上の向上

最も直接的で大きな効果は、売上の向上です。ノンコア業務を削減して創出された時間を、新規顧客へのアプローチや既存顧客への深耕活動といったコア業務に充てることで、商談の数と質が向上します。結果として、成約率や顧客単価のアップに繋がり、組織全体の売上増加に貢献します。

2. 営業担当者の負担軽減と離職率の低下

無駄な作業や長時間労働が削減されることで、営業担当者の心身の負担が軽減されます。これにより、仕事への満足度やモチベーションが向上し、優秀な人材の定着率を高める効果も期待できます。

3. 顧客満足度の向上

営業担当者が顧客と向き合う時間を十分に確保できるようになることで、より丁寧なヒアリングや、顧客の課題に即した質の高い提案が可能になります。迅速できめ細やかな対応は顧客満足度の向上に直結し、長期的な信頼関係の構築(LTV向上)にも繋がります。

4. 営業品質の標準化と組織力強化

効率化の過程で営業プロセスが可視化・標準化されると、個人のスキルに依存していた営業活動がチーム全体のものになります。成功事例やノウハウが共有されることでチーム全体のスキルが底上げされ、安定的に成果を出せる強い営業組織が育ちます。

営業効率化を実現する具体的な方法15選

自社の課題が見えてきたら、次はその解決策を検討しましょう。ここでは、営業活動における代表的な課題別に、具体的な効率化の方法を15個ご紹介します。

リードの質・量が課題の場合

1. アプローチする顧客リストを精査・共有する
誰にでも闇雲にアプローチするのではなく、自社の優良顧客の共通点を分析し、受注確度の高いターゲット層を明確にします。チームで共有のリストを作成・更新することで、アプローチの重複や漏れを防ぎます。
2. Webサイトのコンテンツや資料を充実させる
顧客が求める情報をブログ記事や導入事例、ホワイトペーパーとしてWebサイトに掲載することで、自社に興味を持つ質の高いリード(見込み客)を引き寄せます。
3. 問い合わせ対応の一部を自動化する
Webサイトからの単純な質問にはチャットボットを導入したり、資料請求にはMA(マーケティングオートメーション)ツールを使って自動でメールを送付したりすることで、一次対応の手間を削減します。

商談のプロセス・成約率が課題の場合

4. 営業スキルや勝ちパターンをナレッジとして共有する
トップセールスの商談内容や提案資料をチームの共有財産として蓄積します。SFA(営業支援システム)などを活用し、誰もがベストプラクティスを学べる環境を整えることで、チーム全体のスキルを底上げします。
5. 商談録画や事前準備シートで提案の質を均一化する
オンライン商談を録画してチームでレビューし合ったり、商談前に必ず確認すべき項目をチェックシート化したりすることで、担当者による提案の質のばらつき(属人化)を防ぎます。
6. ヒアリング項目を定型化し、情報の抜け漏れを防ぐ
顧客の課題やニーズを引き出す基本的なヒアリング項目をリスト化し、チームで統一します。これにより、誰が担当しても顧客理解に必要な情報を漏れなく収集できるようになります。
7. 失注理由の分析を習慣化する
商談が失注に終わった際に、その理由(価格、機能、タイミングなど)を記録・分析するプロセスを定着させます。失注データを蓄積・分析することで、製品改善や営業戦略の見直しに繋げます。

顧客管理・リピートが課題の場合

8. 顧客情報を一元管理し、SFA/CRMに全件入力する
顧客の名刺情報、過去の商談履歴、問い合わせ内容などをSFAやCRM(顧客関係管理)ツールに集約します。担当者以外でも顧客の状況をすぐに把握できるため、迅速で的確な対応が可能になります。
9. リマインド送信などフォローアップを仕組み化する
定期的な連絡やアップセルの提案など、顧客へのフォローアップをMAツールなどで自動化・半自動化します。これにより、対応漏れを防ぎ、顧客との継続的な関係を構築します。

事務作業の多さが課題の場合

10. メールや提案資料をテンプレート化する
商談後の御礼メールやよく使う提案資料など、定型的なドキュメントはテンプレートを作成し、チームで共有します。一から作成する手間が省け、資料作成時間を大幅に短縮できます。
11. 日報や報告業務を簡素化する
SFAに活動を入力すれば報告が完了する、あるいはビジネスチャットで要点のみを共有するなど、報告のためだけの作業をなくします。目的は管理ではなく、情報共有と次のアクションの決定であることを意識します。
12. 見積作成などの定型作業を自動化する
見積書の作成や契約書の雛形作成など、繰り返し発生する定型作業はツールを導入して自動化します。ミスを減らし、担当者がより創造的な業務に集中できる時間を生み出します。

チーム全体の生産性が課題の場合

13. インサイドセールスを導入・分業する
見込み客の育成やアポイント獲得を専門に行う「インサイドセールス」と、実際の商談を担当する「フィールドセールス」で役割を分担します。各担当者が専門業務に集中することで、全体の生産性が向上します。
14. ノンコア業務をアウトソーシング(外注)する
リスト作成やアポイント獲得代行、事務作業などを外部の専門企業に委託します。自社の営業担当者は、商談やクロージングといった最も重要なコア業務にリソースを集中できます。
15. 担当者の意識改革に取り組む
ツール導入や仕組み化と並行して、「なぜ効率化が必要なのか」という目的をチーム全体で共有します。個々の担当者が時間対効果を意識し、自律的に業務改善に取り組む文化を醸成することが重要です。

課題解決へのロードマップ|営業効率化の7ステップ

具体的な方法がわかっても、何から手をつければ良いか迷うかもしれません。ここでは、営業効率化を成功に導くための標準的な7つのステップをご紹介します。

1. 課題の可視化とゴール設定

まず、「残業時間を20%削減する」「新規商談数を月10件増やす」のように、測定可能で具体的なゴール(KGI/KPI)を設定します。現状と理想のギャップを明らかにすることが、全てのスタート地点です。

2. 業務プロセスの洗い出し

次に、営業担当者が「いつ」「誰が」「何を」「どのように」行っているか、日々の業務を全て洗い出します。商談準備、移動、報告書作成など、できるだけ細かく書き出すことで、ボトルネックとなっている非効率な作業が見えてきます。

3. 改善施策の立案と優先順位付け

洗い出した課題に対し、「やめるべき業務」「改善すべき業務」「継続すべき業務」を分類します。そして、効果が大きく、かつ実行しやすい施策から優先順位を付けて、具体的な行動計画に落とし込みます。

4. 解決策の選定(ツール・アウトソース等)

立案した施策を実行するために最適な手段を選びます。それがITツールの導入なのか、業務のアウトソーシングなのか、あるいはチーム内のルール変更なのかを、費用対効果を考慮しながら慎重に検討します。

5. スモールスタートと効果測定

いきなり全社に展開するのではなく、まずは特定のチームや個人で試験的に導入(スモールスタート)します。そして、最初のゴール設定に照らし合わせ、施策が本当に効果を上げているかを定量的に測定します。

6. チームへの展開と定着化

スモールスタートで効果が確認できたら、成功事例や運用ルールをマニュアル化し、対象範囲を広げていきます。導入時には丁寧な説明会を開くなど、現場の担当者がスムーズに移行できるようサポートすることが定着の鍵です。

7. 定期的な見直しと改善

効率化は一度で終わるものではありません。市場や組織の状況は常に変化します。定期的に効果をレビューし、設定したKPIが達成できているかを確認します。必要であれば、新たな課題に対応するための追加施策を検討し、改善のサイクル(PDCA)を回し続けます。

営業課題の簡易診断|営業効率化の優先度チェックリスト

最適な解決策を選ぶためには、まず自社の課題を正確に把握することが不可欠です。以下の12の質問に「はい」「いいえ」で答えて、あなたのチームがどの領域に課題を抱えているか、どこから、どの施策をするか優先度をチェックしてみましょう。

【リード(見込み客)編】
  • 月間の新規リード獲得数が目標に達していない
  • 商談に至らない質の低いリードが多いと感じる
  • 誰にアプローチすべきか、担当者が個人で判断している
【商談プロセス編】
  • 担当者によって提案の質や成約率に大きな差がある
  • トップセールスの営業ノウハウがチームに共有されていない
  • 商談後のフォローが遅れたり、漏れたりすることがある
【顧客管理編】
  • 過去に取引のあった顧客情報がすぐに見つからない
  • 担当者以外は、その顧客とのやり取りの経緯がわからない
  • 既存顧客へのアップセルやクロスセルの提案ができていない
【業務プロセス・環境編】
  • 提案書や報告書の作成に多くの時間を費やしている
  • 営業担当者が日中の多くの時間を移動に使っている
  • 目的が不明確な会議や、長時間の定例会議が多い

診断結果の見方

「はい」が多くついた項目が、あなたのチームが優先的に取り組むべき課題領域です。

「リード編」に「はい」が多かった場合
見込み客の獲得方法や質の向上に課題があります。「方法1〜3」で紹介したリストの精査やWebコンテンツの強化、MAツールの活用などを検討しましょう。
「商談プロセス編」に「はい」が多かった場合
営業活動の属人化が進んでいる可能性があります。「方法4〜7」を参考に、ノウハウの共有や営業プロセスの標準化を進める必要があります。
「顧客管理編」に「はい」が多かった場合
顧客情報が資産として活用できていません。「方法8〜9」のように、SFA/CRMによる情報の一元管理が急務です。
「業務プロセス・環境編」に「はい」が多かった場合
ノンコア業務に多くの時間が奪われています。「方法10〜15」を参考に、事務作業の自動化やインサイドセールスの導入などを検討しましょう。

営業効率化を加速させる代表的なITツール9選

営業効率化の施策を、より強力に、そして持続的に推進するためにはITツールの活用が欠かせません。ここでは代表的な9つのツールについて、それぞれの役割と特徴を解説します。

1. SFA(営業支援システム)

SFA(Sales Force Automation)は、営業担当者の活動を支援し、営業プロセス全体を管理するためのツールです。顧客情報、案件の進捗状況、商談履歴、日々の活動報告などを一元管理することで、案件の進捗が可視化され、ボトルネックを発見しやすくなります。また、報告業務が簡素化され、営業ノウハウの共有が促進されることで、営業活動の属人化を防ぎます。

2. CRM(顧客関係管理)

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客との関係を管理し、長期的に良好な関係を築くためのツールです。顧客の基本情報に加え、購入履歴、問い合わせ履歴、Webサイト上の行動履歴などを管理し、顧客一人ひとりに合わせたアプローチを実現します。これにより、適切なタイミングでのフォローアップや、顧客ニーズに合った提案が可能になり、リピート購入やアップセルを促進します。

3. MA(マーケティングオートメーション)

MA(Marketing Automation)は、見込み客(リード)の獲得から育成までを自動化・効率化するツールです。Webサイトに来た見込み客の情報を獲得し、メール配信などを通じて継続的にアプローチすることで、購買意欲が高まった状態で営業に引き継ぐ役割を担います。このような顧客育成(ナーチャリング)の仕組み化によって、営業担当者が確度の高い商談に集中できるようになります。手作業で行っていたリード育成を自動化することで、機会損失を防ぎ、マーケティング活動全体の効率を向上させます。

4. 生成AI

ChatGPTに代表される生成AIは、営業活動の様々な場面で活用できるツールです。顧客へのメール文面の作成、商談内容の要約、壁打ち相手としての提案のブラッシュアップ、競合情報の収集など、多様な業務をサポートします。情報収集や資料作成といったノンコア業務の時間を大幅な削減が可能になり、新たなアイデアの創出や、提案の質を高めるための強力なアシスタントとなります。

5. オンライン会議ツール

ZoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなどのオンライン会議ツールは、遠隔地の顧客とも簡単・低コストで商談を可能にします。移動時間をゼロにできるため、一日あたりの商談件数を大幅に増やすことができます。また、交通費や出張費といったコストの削減にも繋がります。

6. 日程調整ツール

日程調整ツールは、候補日時を複数提示し、相手が都合の良い時間を選ぶだけでアポイントが確定するツールです。カレンダーアプリと連携し、ダブルブッキングを防ぎながら、面倒な日程調整のメールのやり取りを削減します。アポイント獲得までにかかる時間と手間を劇的に削減することで、営業担当者はより重要な業務に集中できます。

7. 名刺管理ツール

名刺管理ツールは、交換した名刺をスキャンするだけで、正確にデータ化し、クラウド上で一元管理できるツールです。多くのツールはSFA/CRMと連携可能で、名刺情報を即座に顧客データベースに反映できます。名刺情報の入力という手間のかかる作業をなくし、人脈情報を全社で共有・活用できる資産に変えます。

8. メール管理ツール

メール管理ツールは、複数人でのメール対応状況を可視化し、対応漏れや二重対応を防ぐツールです。チームの共有メールアドレス宛の問い合わせを一元管理し、誰がどのメールを担当しているかを明確にします。チームでの対応を可能にすることで、問い合わせ対応の質とスピードを向上させます。特に、営業チーム全体で顧客対応を行う場合に強力な効果を発揮します。

9. Video Agent(プレゼン動画生成)

Video Agentは、AIを活用して“人が話す”ようなプレゼンテーションや解説を自動で行うソリューションです。AIを用いて、シナリオを自動的に生成し、プレゼン内容を簡単に修正することができたり、プレゼン動画内に表示する設問の回答結果に応じて内容を変化させるパーソナライズもできます。

新規営業活動において、ほとんど同じ内容を数多くの見込み客に繰り返し話している営業担当者は多いはずです。顧客の業種や規模感、課題感に合わせて最適なプレゼンを自動化することで、営業担当者に多くの時間が生まれ、クロージング等のより大切な業務に注力することができるようになります。

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営業効率化の成功事例3選

ここでは、実際に営業効率化に取り組み、大きな成果を上げた企業の事例を3つご紹介します。

1. MAツールの活用で営業担当者は確度高い見込み顧客に集中

コンデンサの製造・販売をはじめとした産業用部材の提供を行っているエーアイシーテック株式会社では、これまで、訪問営業により顧客の検討タイミングを把握する「昔ながら」の営業活動を行っていましたが、コロナ禍により従来の訪問営業が難しくなり、手法の見直しが求められていました。

解決の施策として、MAツール「List Finder」を導入。ホワイトペーパーやWebコンテンツを作成・公開して、Webサイトから獲得したリードに対して、List Finderでメールマーケティングを開始。アクセス解析機能で資料の閲覧など具体的な行動を起こした有望そうな見込み顧客を特定して、営業担当からアプローチをする体制が整備されました。

ツール導入後、顧客が「検討を始めるタイミング」を的確に捉えて、アプローチすることが可能になり、営業担当者は確度の高い見込み顧客に集中してリソースを投下できるようになり、営業活動の効率が大幅に向上しました。

参考記事:ゼロから始めた営業DX。 List Finderでの商談獲得に確かな手応え。

2. CRM/SFAの導入で過去案件の受失注分析で営業担当のノウハウ共有を促進

医薬品・医療機器・再生医療等製品の開発支援のイーピーエス株式会社では、営業活動後の情報入力が徹底されず、営業活動記録と商談情報がうまく紐づけられていないこともあり、検索性も悪く、必要な情報へすぐにアクセスできないことが業務効率上の大きな課題となっていました。

情報共有の促進と業務効率化を目的として「GENIEE SFA/CRM」を導入。自社開発の見積作成システムとのAPI連携により、見積が作成されたタイミングで、SFA/CRM上に商談を自動作成し、同時に見積情報が反映される仕組みを構築。

手入力の手間が大幅に削減され、必要な情報に即座にアクセスできるようになったことで、情報検索にかかる時間が大幅に短縮され、業務効率化を実現しました。さらに、過去の案件情報を分析できるようになったことで、失注理由を次の提案の改善につなげ、営業の提案の質が向上。営業担当のノウハウ共有の精度も高められました。

参考記事:営業担当の入力負荷軽減!入力精度の向上と社内でのデータ利活用を同時に実現

3. Video Agentの導入で受注率が3倍に

テレアポ代行といった営業支援サービスを展開する株式会社soraプロジェクトでは、自社案件のインサイドセールス担当が1〜2名と少数だったため、全てのリードに丁寧な対応をすることが物理的に困難な状況でした。

特に、お問い合わせの約半数を占める「営業代行が初めて」という企業に対しては、サービス概要からの丁寧な説明が不可欠でした。こうした初期対応と顧客ごとの興味関心の把握を限られた人数で行うことに限界があり、ツールの活用が求められていました。

「営業代行」は無形商材で、顧客が抱える課題も多種多様で複雑なため、1回の商談ですべてを伝えきるのは難しく、40ページ近くある営業資料から顧客に合わせてストーリーを構築する対応をしていました。そこで、顧客の関心に合わせて内容を選択できるVideo Agentツール「LOOV」を導入しました。

提案の中で特に大事な要点を押さえた動画を制作し、初回商談後に、個別で動画をメールで送信したり、AIを活用したシナリオ、動画生成機能を活用して初回商談時に受領した顧客の資料をベースに、顧客の商材にあったシナリオのサンプル動画を送付しています。

初回商談でサービス紹介と課題のヒアリングを実施し、その後のセカンド商談で最適化した提案をしています。この初回商談からセカンド商談へ進む割合がほぼ100%となり、セカンド商談の数が飛躍的に増えました。さらに動画を取り入れたことで営業ストーリーの見直しも進み、提案の精度が格段に向上。結果として本提案であるセカンド商談の数と質が向上し、受注率を約3倍に改善することに成功しています。

参考記事:受注率が3倍に!初回商談後の “動画のひと押し”で、営業が変わる ——soraプロジェクトの実践ノウハウとは

まとめ

本記事では、営業効率化の重要性から、その具体的な方法、さらには自社の課題を特定するための診断チェックリストまで、体系的に解説してきました。

営業の効率化は、単に「楽をする」ためのものではなく、創出された時間という貴重な資源を、顧客との対話や価値提案といった、人にしかできない「コア業務」に再投資するための戦略です。その結果として、売上の向上、従業員満足度、そして顧客満足度の向上という好循環が生まれます。

何から手をつければ良いか迷ったら、ぜひもう一度「簡易診断チェックリスト」に戻って、あなたのチームが最優先で取り組むべき課題を特定してみてください。そして「7つのステップ」に沿って、小さくても確実な一歩を踏み出しましょう。

この記事が、チームの生産性を最大化し、より創造的な営業活動を実現するための一助となれば幸いです。

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営業効率化を検討する際のFAQ

Q. ツールを導入すれば、すぐに営業活動は効率化されますか?

いいえ、ツールを導入するだけでは必ずしも効率化は成功しません。最も重要なのは、導入する「目的」を明確にすることです。本記事で紹介したように、まずは自社の課題を特定し、「なぜそのツールが必要なのか」「導入して何を解決したいのか」をチーム全体で共有することが成功の鍵となります。ツールはあくまで課題解決のための「手段」です。

Q. 中小企業で、あまり予算がありません。何から始めるべきですか?

まずは、お金をかけずに始められることから着手しましょう。具体的には、「メールや提案資料のテンプレート化」「失注理由の分析」「ヒアリング項目の定型化」など、チーム内のルール作りや情報共有の仕組み化から始めるのがおすすめです。これらで成果が出始め、より高度な効率化が必要になった段階で、比較的安価なクラウドツールの導入を検討すると良いでしょう。

Q. 現場の営業担当者から、新しいやり方への反発が予想されます。どうすれば良いですか?

現場の反発を乗り越えるためには、一方的に押し付けるのではなく、丁寧な対話とメリットの提示が不可欠です。まずは、「なぜ効率化が必要なのか」という背景を共有し、危機感と目的意識を揃えます。

その上で、新しい方法やツールを導入することが、担当者自身の業務負担の軽減や、より高い成果(インセンティブなど)に、どのようにつながるのか、具体的なメリットを明確に伝えましょう。一部のチームでスモールスタートし、成功事例を作ってから展開するのも有効な方法です。

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