採用活動の進め方|採用活動の基本や募集から内定までのプロセス
2025年7月18日更新

企業の成長に不可欠な「採用活動」。しかし実際には、何から始め、どんな手法を選び、どう運用すればよいのか迷うことも多いはずです。本記事では、採用活動の基本的な考え方から、新卒・中途の違い、主な採用手法、成功に導くプロセス、そして今注目される最新トレンドまでを体系的に解説します。これから採用を強化したい企業担当者に向けて、実践的な視点とヒントをお届けします。
「応募が集まらない」「ミスマッチが多い」「採用の進め方が属人的で不安定」といった課題を抱える人事・経営者の方におすすめの記事です。
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採用活動とは
採用活動とは、企業が必要な人材を確保するために実施する一連の取り組みを指します。具体的には、求人の計画から募集・選考・内定・入社フォローに至るまでのプロセス全体を包括する概念です。単なる人手不足を補うための行為にとどまらず、企業の成長戦略や経営方針と深く結びついており、「どのような人材を、いつ、どのような手段で採用するか」という計画性が非常に重要になります。
採用活動は「人材の獲得競争」とも言える現代において、企業価値や将来性を左右する経営上の最重要課題のひとつです。とくにBtoB企業においては、専門性の高い職種や長期的な育成が必要な人材を確保するため、より戦略的な視点が求められます。
採用活動の流れは大きく以下のように整理できます。まず、採用ニーズを洗い出し、求める人材像(ペルソナ)を定義します。次に、採用計画を策定し、募集方法や採用手法を決定します。その後、実際に募集・選考を行い、最終的には入社後の定着までを含むフォローアップ体制を構築します。
また、デジタル技術の発展により、採用活動も大きく変化しています。たとえば、AIを活用したスクリーニング、チャットボットによる一次対応、動画面接などが広まり、効率化と候補者体験の向上が両立できるようになってきました。こうした変化を捉え、時代に合った採用活動を構築することが、優秀な人材確保に直結します。
このことから採用活動は単なる「人事の仕事」ではなく、企業の未来を創る「戦略的プロジェクト」と捉えることが、現代の採用活動において欠かせない視点です。
採用活動4つの目的
採用活動の最大の目的は、自社にとって「価値を生み出せる人材」を見極め、迎え入れることです。これは単にスキルや経験が豊富な人を集めるという意味ではありません。企業のビジョンやミッションに共感し、長期的に活躍し、組織に良い影響をもたらす人材を選び抜くことが、本質的な目的です。
採用活動には、以下のように複数の目的が内包されています。
1. 人的資源の最適化
企業活動を推進するには、事業ごとに異なる役割や専門性が求められます。組織にとって最も不足しているポジションに、的確な人材を充てることで、事業効率と生産性の最大化が図られます。とくに変化の激しい市場では、必要とされる人材要件も短期間で変化します。常に最適な布陣を整えるためにも、採用活動は継続的かつ柔軟に行う必要があります。
2. 組織文化の維持・進化
採用活動は組織のDNAを次世代へと継承する重要な機会です。一方で、これまでにない視点や価値観を持つ人材を加えることで、多様性を確保し、組織文化をより豊かにする効果も期待されます。採用は単に人を「補充」する行為ではなく、組織を「変革」する可能性を持つ行為でもあるのです。
3. 企業競争力の強化
優秀な人材は、新たな価値を創出し、競合との差別化につながります。人が企業の資産であるという言葉が象徴するように、採用は競争優位性をつくる原点であり、採用の巧拙が業績に直結するケースも少なくありません。
4. 採用を通じた外部発信
採用活動の過程では、自社のビジョン・カルチャー・強みを言語化し、さまざまなチャネルで発信する必要があります。これにより、まだ接点のない潜在的な求職者だけでなく、取引先や業界関係者、競合企業からも注目を集めることがあります。採用活動を起点に、結果的に新たなビジネスチャンスが生まれることもあるのです。
このように採用活動の目的は単一ではなく、「今の人材を補う」だけでなく、「未来の組織を形づくる」ための戦略的な営みであると理解することが重要です。BtoB企業であっても、「採用」は一部門の課題ではなく、経営全体のテーマとして捉え直す必要があります。
採用活動2つの種類と特徴
採用活動は大きく「新卒採用」と「中途採用」の2つに分けられます。どちらも企業にとって重要な人材獲得の手段ですが、その目的・手法・スケジュール・採用後のフォロー体制などに明確な違いがあります。これらの違いを理解することは、採用活動全体を効果的に設計するうえで不可欠です。
1. 新卒採用
新卒採用とは、主に大学・短大・専門学校などを卒業予定、あるいは卒業直後の若年層を対象とした採用活動です。日本では一斉就職・春入社の文化が根強く、新卒採用は毎年定期的に行われることが一般的です。
- 特徴
- 新卒採用の最大の特徴は、職務経験がない前提でのポテンシャル採用であることです。そのため、選考においてはスキルや実績よりも、将来的な成長性やカルチャーフィット、意欲・主体性などが重視されます。BtoB企業にとっても、営業職やエンジニア職などを長期育成していく人材プールを形成する重要な取り組みといえます。
また、新卒は同期入社という「横のつながり」を持ちやすく、定着率やエンゲージメントにも好影響を与えるといったメリットがあります。
- スケジュール
-
新卒採用は通年採用の動きも出てきていますが、今でも多くの企業が以下のようなスケジュールに沿って動いています。
- ・ 大学3年生の3月:会社説明会・エントリー受付開始
- ・ 4月〜6月:選考開始、面接・グループディスカッションなど
- ・ 6月〜7月:内々定通知
- ・ 10月1日:内定式
- ・ 翌年4月1日:入社
このスケジュールは年単位で計画する必要があるため、企業側にも中長期的な採用計画とブランド戦略が求められます。また、近年ではインターンシップを選考の前段階として活用する企業も多く、1〜2年前倒しで動き出すケースも増加しています。
2. 中途採用
中途採用は、すでに就業経験を持つ人材を対象とした採用活動です。人材の即戦力性を重視し、実績やスキル、専門性が選考基準となる点が新卒採用との大きな違いです。
- 特徴
-
中途採用の強みは、業務に対してすぐに成果を期待できる点にあります。特にBtoB領域では、業界経験や顧客折衝の実績など、現場に即したスキルセットを持つ人材が求められます。そのため、採用活動では専門性の高い職種ごとにペルソナを描き、それに即した求人媒体や採用チャネルを選定する必要があります。
また、中途採用は企業にとって「戦略的な人員補充」の意味合いが強く、事業の拡大・変革フェーズで積極的に活用されます。たとえば新規事業の立ち上げや、デジタル化対応の即戦力人材など、短期間で戦力化したい場面では中途採用が重要な手段となります。
- スケジュール
-
中途採用には新卒採用のような一斉スケジュールは存在せず、基本的には「必要なときに必要な人材を採用する」という随時対応のスタンスが一般的です。
- ・ 通年で募集可能:求人広告、人材紹介、ダイレクトリクルーティングなどを通じて常に候補者との接点を持つ
- ・ 急募案件への即応:欠員補充やプロジェクト立ち上げのために短期集中で採用活動を行う
- ・ 採用期間は1〜3カ月程度が一般的:選考〜内定までのスピードが求められる
企業側は常に採用マーケットの動向を見ながら、柔軟に予算やリソースを配分する必要があります。また、応募から内定・入社までのスピード感が重視されるため、選考フローの簡略化や面接官の即応体制も重要なポイントとなります。
採用活動7つの主な手法
企業が人材を獲得するうえで、採用手法の選定は極めて重要です。特にBtoB領域では、求める人材のスキルや経験が専門的であることが多いため、適切なチャネルの活用が採用成果に直結します。ここでは、代表的な7つの採用手法について、それぞれの特徴や活用シーンを解説します。
1. ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は、厚生労働省が運営する公的な職業紹介機関で、企業は無料で求人を掲載することができます。特に中小企業や地方企業にとっては、採用コストを抑えつつ、地域の求職者と出会える手段として長年活用されてきました。
ハローワークの最大のメリットは、「無料」であることです。求人情報の掲載から選考希望者とのやり取り、面接調整までを行政サービスとして支援してもらえるため、採用コストを極限まで抑えることができます。また、雇用保険受給者や就職支援を求める多様な求職者が利用しているため、幅広い層との接点を持つことが可能です。
一方で、職種や地域によっては応募者の質やマッチ度にばらつきがあることも否めません。さらに、オンラインでの操作性や検索機能が民間の採用サービスに比べて使いづらいと感じるケースもあります。したがって、ハローワークを利用する際は、求人票の内容を丁寧に設計し、自社の魅力をしっかり伝える工夫が必要です。
近年では、ハローワークも「ハローワークインターネットサービス」としてWeb経由での求人検索・応募が可能となり、デジタル対応が進んでいます。行政機関だからこそ得られる安心感や信頼感を活かし、地域密着型の採用戦略として活用するのが効果的です。
2. 求人広告
求人広告は、企業が求人メディアに有料で求人情報を掲載する方法です。掲載媒体は多種多様で、大手の総合求人サイトから業界特化型、地域密着型、専門職向けの媒体まで数多く存在します。
求人広告の大きなメリットは「露出力の高さ」です。月間数百万PVを誇るWeb求人サイトに掲載すれば、それだけ多くの求職者の目に触れることができ、応募者を集めるには非常に有効です。また、写真や動画を掲載することで、企業の雰囲気や働く人の様子を視覚的に訴求でき、ミスマッチの低減にもつながります。
一方で、競合他社と同じフィールドで比較されるという厳しさもあります。求職者は短時間で大量の求人をチェックしているため、求人票のタイトルや導入文で興味を引けなければ、そもそも内容を読まれない可能性もあります。こうした点から、求人広告は単なる情報掲載ではなく「マーケティング視点」が不可欠です。
また、料金体系は掲載期間や表示順位、オプション機能(スカウトメールなど)によって大きく異なります。コストと期待効果を冷静に比較し、ターゲットに合った媒体選定と原稿設計を行うことが、求人広告の成果を最大化する鍵となります。
3. 合同企業説明会
合同企業説明会は、複数の企業が一堂に会して開催する採用イベントで、特に新卒採用の初期段階において広く活用されています。対面型のイベントや、近年ではオンライン形式の開催も増え、学生や求職者が気軽に複数の企業に接触できる機会として支持されています。
この手法の最大の利点は、「企業の認知拡大」と「直接対話による印象付け」が同時にできることです。知名度の低い企業でも、会場でのプレゼンテーションや社員との交流を通じて興味を持ってもらえるチャンスがあります。また、リアルタイムでの質疑応答や資料配布などを通じて、Web媒体では伝えきれない企業の雰囲気や文化を体感してもらうことができます。
さらに、求職者側にとっても、同じ日に複数の企業情報を比較できるため、効率的な就職活動が可能です。企業にとっても、合同説明会で得た学生の反応を基に、今後の採用戦略やコミュニケーション方法を見直すヒントを得ることができます。
ただし、他社と並んでブース出展する形になるため、装飾や社員の対応、配布資料などの工夫によっていかに印象を残せるかが鍵です。オンライン説明会では、短時間のプレゼンやチャット対応の質が選考への影響を大きく左右するケースもあるため、事前準備と演出力が求められます。
このように、合同企業説明会は単なる採用イベントではなく、企業と候補者の「出会いの場」として重要な意味を持ちます。ブランディングや応募者を集める入口として、戦略的に活用することで、より良い採用成果につながるでしょう。
4. 人材紹介サービス
人材紹介サービスは、民間の人材紹介会社(エージェント)を通じて、求める人材を紹介してもらう採用手法です。特に即戦力人材や専門スキルを持つ候補者を短期間で獲得したいときに有効で、多くのBtoB企業が活用しています。
最大の特徴は「成果報酬型」である点です。通常、採用が決定するまで費用は発生せず、入社が確定したタイミングで年収の20〜35%程度の手数料を支払う仕組みになっています。このため、初期コストを抑えつつ、高いマッチ度の候補者と出会える可能性があります。
紹介会社は企業の要件に応じて候補者をスクリーニングし、事前に面談・推薦文を付けて提案してくれるため、採用担当者の負荷を大幅に軽減できる点もメリットです。選考の質やスピードが向上し、内定辞退率の低下にもつながります。
一方で、紹介される候補者数には限りがあり、自社にとって適したエージェントを選定する目利きも必要です。エージェントごとに得意な業界や職種が異なるため、複数社と取引し、比較しながらパートナーを絞っていくのが成功のカギです。
また、採用だけでなく「市場調査」としての活用も可能です。エージェントとの面談を通じて、現在の採用市場における相場や他社の採用動向、候補者のニーズなどを収集できるため、採用戦略全体の見直しにも役立ちます。
5. ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業が求人メディアや人材データベースを通じて、候補者に直接アプローチする採用手法です。いわば「企業側からスカウトする」スタイルで、近年急速に普及しています。
この手法の魅力は、「企業が主導権を握れる」点にあります。従来の求人広告のように待つのではなく、自社にマッチする人材に対して積極的にアプローチできるため、採用効率が高まります。特に、希少人材やすぐに転職する予定はないが情報収集中の転職潜在層へのアプローチに効果的です。
また、採用ターゲットとのダイレクトな対話が生まれるため、早期から期待値のすり合わせができ、入社後のミスマッチを防ぎやすいという利点もあります。
一方で、運用に手間がかかる点はデメリットです。スカウト文面の作成・送信・返信対応、候補者の調査など、採用担当者に求められるリソースは小さくありません。そのため、採用人数が多い企業や、専任担当がいる中〜大規模企業向けの手法といえます。
6. リファラル採用
リファラル採用とは、自社の社員や関係者から人材を紹介してもらう採用手法です。いわゆる「社員紹介制度」とも呼ばれ、近年注目が集まっている採用チャネルの一つです。
この手法の最大の魅力は、「マッチングの質が高い」ことです。紹介する側(社員)が企業文化や業務内容をよく理解しているため、紹介される候補者もその理解に基づいて応募してくる傾向があります。結果として、入社後の定着率が高く、早期離職のリスクも低くなります。
また、採用コストが低く済むのも大きなメリットです。求人広告やエージェントに頼らずに採用できるため、コストパフォーマンスに優れた手法といえます。さらに、社員が知人を紹介することでエンゲージメントが高まり、組織の一体感やモチベーションの向上にもつながるという副次的効果もあります。
ただし、制度設計には注意が必要です。紹介報酬の有無・金額、選考フローの明確化、不採用時のフォロー体制など、あらかじめガイドラインを整備しておかないと、トラブルの原因となる可能性があります。
加えて、社員の紹介に偏ることで多様性が損なわれるリスクもあります。同質性の高い人材ばかりが集まらないように、他の採用手法とバランスよく組み合わせる視点が欠かせません。
7. SNS採用
SNS採用とは、XやInstagram、Facebook、YouTube、TikTok、LinkedInなどのソーシャルメディアを活用して候補者にリーチする手法です。近年では、採用広報やブランディングの一環としてSNS活用を重視する企業が増えています。
この手法の強みは、「企業のリアルな姿を伝えられる」ことです。日々の仕事風景、社員インタビュー、社内イベントの様子などを発信することで、候補者にとっては企業の雰囲気や価値観を事前に知ることができ、共感による応募が期待できます。いわば、求職者とのエンゲージメントを高める「コンテンツマーケティング型の採用」とも言えます。
また、フォロワーによる拡散効果やハッシュタグを使ったリーチ拡大など、広告とは異なる自然な接点が生まれるのもSNSの特徴です。BtoB企業でも、SNSを活用することで若年層やデジタル感度の高い人材との接点を広げることができます。
ただし、SNS採用には長期的な視点が求められます。アカウントの育成、投稿コンテンツの計画、社内協力体制の構築など、地道な運用が必要不可欠です。炎上リスクや情報管理にも十分注意が必要です。
近年では、採用特化型のInstagramアカウントやYouTubeの採用チャンネルを持つ企業も増加しており、動画・ストーリーズ・ライブ配信などの表現手法も多様化しています。単なる採用手法にとどまらず、企業ブランディングや社内カルチャーの可視化にもつながる重要な取り組みといえるでしょう。
採用を成功に導く6ステップ
採用活動は、単に求人を出して人材を確保するという一過性のプロセスではありません。企業の経営戦略と密接に関わり、長期的な視点で人材と組織の成長を両立させるべき活動です。そのためには、場当たり的なアクションではなく、計画的かつ体系的なステップに基づいて進めることが欠かせません。ここでは、採用を成功させるために押さえておくべき6つのステップについて詳しく解説します。
1. 採用戦略を立てる
採用戦略とは、企業の中長期的な経営ビジョンに基づき、「どのような人材を、いつ、どれだけ、どうやって採用していくか」という基本方針を定めることを指します。これは、単なる採用活動の前段階ではなく、経営戦略そのものに内包されるべきテーマです。
たとえば、「3年以内に新規事業を立ち上げたい」という経営方針がある場合、それに必要な人材像は既存の組織とは異なるかもしれません。イノベーションを推進できる人材、あるいは新市場への知見を持つ人材など、将来を見据えた人材定義が必要になります。
また、採用戦略の策定には、現状の組織課題を把握する視点も欠かせません。社員の定着率やスキルギャップ、管理職の質や人員構成などを分析することで、「今、どんな人材が不足しているのか」「どの職種が今後の成長ボトルネックになるか」など、具体的な課題が浮き彫りになります。
さらに、競合他社の採用動向や市場の採用トレンドも考慮すべきポイントです。たとえば、同業他社がリファラル採用を強化している場合、自社もカルチャー浸透を前提とした採用体制を構築する必要があるかもしれません。つまり、採用戦略は外部環境と内部資源の両面から考える必要があるのです。
採用戦略を明確にすることで、現場との連携もスムーズになります。経営陣・人事部・各部門が「なぜ、どのような人材が必要なのか」を共有することで、全社的な納得感と一体感が生まれ、戦略実行の精度が高まります。
2. 採用計画を立てる
採用戦略が方向性であるのに対して、採用計画はそれを実行に移すための「具体的な設計図」です。どの時期に、どのポジションで、何人を、どの手法で採用するかというレベルまで落とし込み、実行可能な形に整えていきます。以下に採用計画で明確にしておくべきことを見ていきましょう。
採用ニーズの明確化
各部門とのヒアリングを通じて、今後半年〜1年間で必要となる人員数やスキル、役職などを洗い出します。中長期的な視点だけでなく、急な退職や事業方針の変更にも柔軟に対応できるよう、ある程度の余白を持たせた計画が望ましいです。
採用スケジュールの策定
たとえば新卒採用の場合は、前年の夏からインターンを実施し、秋から候補者の集客、冬に選考開始、春に内定というような一連の流れを組みます。中途採用では、採用手法ごとのリードタイム(求人広告なら掲載から応募まで数週間、人材紹介なら面談から紹介まで1ヶ月程度など)を踏まえて計画する必要があります。
予算配分
どの職種にどれだけの費用をかけるか、どの媒体に投資するか、人材紹介会社に依頼するかなど、採用チャネルごとの費用対効果をシミュレーションしながら設計します。近年では、コストだけでなく「時間」という資源の配分も重視されており、限られた社内リソースをどこに集中させるかも重要な視点です。
採用体制の整備
面接官のトレーニング、応募者対応フローの明確化、採用広報の準備など、実際のオペレーションを支える要素を事前に整えておくことで、スムーズな採用活動が可能になります。
採用計画は、一度立てて終わりではありません。採用状況や市場動向に応じて柔軟に修正・改善していく「動的な計画」であるべきです。月次・四半期ごとのモニタリングを行いながら、現場と連携してPDCAを回す体制が理想です。
このように、戦略と計画をしっかりと連動させることが、採用活動の成功確率を大きく左右します。企業の未来を担う人材を確保するためには、事前準備こそが最大の鍵となるのです。
3. 採用手法を選定する
採用計画が整ったら、次はその計画を実行に移すために「どの手法で候補者と出会うか」を決定するステップに入ります。この「採用手法の選定」は、採用活動の成否を左右する重要な分岐点です。採用対象となる人物像(ペルソナ)によって、有効なチャネルは大きく異なるため、安易に「前回と同じ手法」を繰り返すのではなく、戦略的な見極めが求められます。
まず、新卒か中途かで使えるチャネルが異なります。新卒採用では、合同企業説明会やインターンシップ、学校推薦などが代表的であり、学生との初期接点が重視されます。一方、中途採用では求人広告、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用などが主流で、即戦力人材の効率的な獲得が目的となります。
次に、求める人材の属性(職種・年齢層・志向性)によっても最適な手法は変わります。たとえば、デジタル感度の高い若手人材であれば、SNS採用やWantedlyのようなカルチャーマッチ重視のプラットフォームが効果的です。逆に、専門職やマネジメント層の採用では、エージェントを通じた紹介型の方が精度が高くなります。
また、「採用ブランディングとの整合性」も重要な観点です。たとえば、自社の理念やカルチャーを丁寧に伝えたい場合は、動画やストーリーページが設けられる媒体や、オウンドメディアの活用が有効です。つまり、どの手法が自社の魅力を最も伝えられるかという視点も必要なのです。
さらに、採用予算やリソースの観点からも優先順位を見極める必要があります。たとえば、コストはかかるがスピードと質を重視したいならエージェントを、コストを抑えて広く候補者を集客したいなら求人広告やSNS活用を選ぶ、などの判断が重要になります。
最終的には複数の手法を組み合わせた「ハイブリッド型の設計」が理想です。一つの手法に依存するのではなく、複数チャネルを併用することで、ターゲット層への接触機会を最大化し、候補者の質と量をバランスよく確保することができます。
4. 募集活動を行う
採用手法が決まったら、次は実際に募集活動に移行します。このステップでは、「いかにして候補者に魅力的に見える情報を届けられるか」がポイントとなります。求人票の文面、ビジュアル、タイミング、チャネル運用など、あらゆる要素が求職者の意思決定に影響します。
求人票の設計
単に業務内容や条件を羅列するのではなく、「なぜこの仕事が存在し、どんな価値を生み出すのか」「どんな未来が描けるのか」といった文脈を丁寧に伝えることで、求職者の共感を得ることができます。特にBtoB企業では、仕事内容が一般には想像しづらいため、ミッションや具体的な業務例を示すことが鍵です。
チャネルごとの運用最適化
求人広告であれば掲載タイミングやキーワード選定、SNSであればハッシュタグや投稿の時間帯、ダイレクトリクルーティングではスカウトメッセージの文面の工夫など、各チャネルに合わせた最適化が必要です。
応募者とのファーストコンタクト
エントリー後のメールレスポンスの早さ、説明会での情報提供の丁寧さなど、最初の接触体験がポジティブであるほど、候補者の志望度は高まります。この体験設計は「候補者体験(Candidate Experience)」と呼ばれ、採用成功率に直結する要素として注目されています。
社員の協力を得た情報発信
インタビューや座談会形式の記事・動画を通じて、実際の働き方やカルチャーを伝えることで、求人票だけでは伝えきれない魅力が候補者に届きやすくなります。
5. 採用選考を行う
候補者からの応募があったら、次は選考フェーズに進みます。選考ではスキルや経験だけでなく、「企業との相性」「カルチャーフィット」「将来性」といった観点から多面的に評価を行う必要があります。
選考フローの設計
書類選考・一次面接・最終面接・内定といった流れを、職種やポジションごとに設計し、必要最小限のステップで評価できるように調整します。選考が長引くほど候補者の離脱リスクが高まるため、スピードと丁寧さのバランスを取ることが大切です。
面接
質問の準備、評価基準の統一、面接官トレーニングなどを徹底することで、候補者にとって納得感のある選考体験を提供できます。特にBtoB企業では、業務理解が前提となる場合も多いため、面接官に一定の専門性が求められます。
さらに、面接は「選ぶ場」であると同時に「選ばれる場」でもあります。候補者に対して企業側の魅力や成長環境、カルチャーをしっかり伝えることで、内定後の辞退を防ぎ、志望度を高めることができます。
また、評価は定性的な印象に偏りすぎないよう注意が必要です。スキルチェックリストや行動特性評価、ロジカル面接などを活用し、客観的な判断基準を取り入れることが、採用の質と公正性を高めるポイントです。
6. 採用内定者の入社フォローを行う
最終選考を通過し、内定を出した後も、採用活動は終わりではありません。内定辞退を防ぎ、スムーズな入社につなげるためには、内定者への丁寧なフォローアップが必要不可欠です。
内定通知から入社までのコミュニケーション
定期的な連絡、社内イベントへの招待、配属先社員との交流機会などを設けることで、不安を取り除き、企業へのエンゲージメントを高めることができます。
とくに新卒採用では、内定から入社まで半年以上空くこともあるため、長期的なフォロー体制が必要です。一方で中途採用の場合も、現職との調整や転職活動の心的ストレスがある中で、企業からの安心感あるサポートは大きな意味を持ちます。
入社準備のサポート
就業規則や福利厚生の案内、入社手続きのガイドライン、必要書類の事前準備などをわかりやすく伝えることで、入社前の不安や手間を軽減できます。また、オンボーディング(入社後の早期活躍支援)施策との連動も意識して設計することが望まれます。
企業文化への理解促進
ミッション・ビジョン・バリューの共有、業務以外のエピソードの紹介、社員のリアルな声の共有などを通じて、入社前に企業への共感を育てることが、早期活躍・早期定着の鍵となります。
このように、内定後のフォローは「入社率を高めるための施策」であると同時に、「入社後の活躍を支援する土台づくり」でもあります。採用成功の本質は、入社して終わりではなく、入社後にその人が活躍して初めて意味を持つのです。
採用活動を成功させる3つのポイント
採用活動を成功させるには、単に採用手法を選び、フローを遂行するだけでは不十分です。市場の変化や候補者ニーズの多様化が進む今、より戦略的かつ柔軟な視点で取り組むことが求められています。ここでは、採用の成果を左右する3つのポイントについて詳しく解説します。
1. 採用ターゲットを明確にする
採用活動において最初に取り組むべきは、「どんな人材を採用したいのか」というターゲットの明確化です。これを怠ると、求人票や面接内容に一貫性がなくなり、ミスマッチが生まれやすくなります。逆に、採用ターゲットを明確に設定することで、採用手法・訴求内容・選考評価の全体が整い、効率的で成果の高い採用活動が実現します。
ターゲット設定では、まず募集ポジションの役割や業務内容を具体化します。そのうえで、必要なスキルや経験だけでなく、「その人が組織にどう貢献できるか」「どんなカルチャーに馴染みそうか」といった定性的な観点も含めて、人物像をペルソナとして描きます。
たとえば、「3年後にマネジメント層に育ってほしい営業職」「プロダクト開発に主体的に関わりたいエンジニア」など、未来志向で考えることがポイントです。また、既存メンバーとの相性や社内のダイバーシティ方針との整合性も検討要素となります。
さらに、「ターゲットの心理や行動パターン」を理解することも重要です。たとえば「転職を検討し始める時期はいつか」「どのチャネルで情報収集しているか」「どんな言葉に反応しやすいか」といったインサイトを把握することで、適切なタイミング・媒体・メッセージでアプローチすることが可能になります。
2. 魅力的な求人票を作成する
候補者との最初の接点となる求人票は、いわば企業からのラブレターのような存在です。単なる条件提示の場ではなく、「この企業に入りたい」と思わせるだけの魅力と説得力を持たせる必要があります。
まず、求人票には「目的」を明確に記載することが大切です。「なぜこのポジションが存在するのか」「この仕事が社会や顧客にどう貢献するのか」を言語化することで、応募者は業務の意義を理解し、共感を得やすくなります。
次に、職務内容は具体的かつ現実的に記載します。抽象的な表現やテンプレート的な文言ではなく、日々の業務の流れ、関わる部署、利用ツール、成果のイメージなどをリアルに描くことで、候補者は自身がその仕事をしている姿を想像しやすくなります。
そして、働く環境やカルチャーについても積極的に開示しましょう。「フレックス制度あり」「Slackでのオープンなコミュニケーション」「週1回の1on1」など、社内の雰囲気や価値観を示す情報は、候補者の意思決定に大きく影響します。給与・待遇面は正確かつ誠実に伝えることが信頼獲得の基本です。
加えて、写真・動画・社員インタビューといったコンテンツを活用することで、求人票に感情や臨場感を加えることができます。特にデジタルネイティブ世代には、視覚情報による共感形成が効果的です。こうした工夫を凝らした求人票は、候補者にとって単なる情報ではなく、「この企業と出会えて良かった」と思えるきっかけとなります。
3. 採用プロセスは定期的に見直す
採用活動は一度構築して終わりではなく、継続的な改善が求められるプロセスです。市場環境や求職者ニーズが変化するなかで、選考の設計・対応スピード・評価基準などを柔軟に見直すことで、成果を最大化することができます。
まず、選考フローが冗長になっていないかを確認します。たとえば、面接が多すぎたり、書類選考に時間がかかりすぎたりすると、優秀な人材が他社に流れてしまう恐れがあります。可能な限りフローを簡素化し、候補者の心理的負荷を下げることが重要です。
次に、面接の質も見直し対象です。面接官の質問が一貫しているか、候補者の魅力を引き出す構造になっているか、評価基準が主観的になっていないかなどを定期的にチェックし、必要に応じて面接官研修を実施します。
さらに、応募者データを分析して改善に活かす視点も重要です。「どのチャネルからの応募者が最も定着率が高いか」「どの段階で辞退が多いか」などを可視化することで、次回以降の施策にフィードバックをかけることができます。
また、採用活動のプロセスを現場の社員と共有し、実際に現場で起きている課題と乖離していないかを確認することも、質の高い採用体制づくりに欠かせません。このように、採用プロセスを定期的に見直すことで、採用活動は常に「アップデートされた状態」で運用でき、企業の成長フェーズに合わせた柔軟な対応が可能になります。
いま注目の採用トレンド4選
採用市場は急速に変化しています。人材の多様化、働き方の進化、そしてテクノロジーの進展によって、企業と候補者の関係性も大きく変わりつつあります。その中で、従来の採用手法に加えて、より双方向性・共感性・効率性の高い新しいアプローチが注目を集めています。ここでは、いま企業が取り入れるべき最新トレンドについて詳しく解説します。
1. リファラル採用
リファラル採用とは、社員や関係者からの推薦・紹介によって人材を獲得する手法です。特にスタートアップ企業や中小企業を中心に広がりを見せており、近年では大手企業も積極的に導入しています。従来の求人媒体やエージェントとは異なり、信頼関係に基づいた「人から人へ」のマッチングが実現できるのが最大の特徴です。
この手法が注目される理由は、ミスマッチが起こりにくく、定着率が高いことです。紹介者は自社のカルチャーや業務内容を理解しているため、その視点で「この人なら合う」と感じた人を推薦します。一方、紹介される側も企業の実態を事前に知ることができるため、相互理解のうえで選考に進むことができます。
また、採用コストを大幅に抑えられるのもメリットです。求人広告や人材紹介にかかる高額な費用を削減でき、紹介報酬を設定しても全体的には低コストで高品質な採用が可能になります。さらに、社内の関係性強化や社員のエンゲージメント向上といった副次的な効果も期待できます。
さらに、「紹介者自身のブランディング」も挙げられます。紹介者は推薦した人材の活躍によって、自らの評価にもつながることがあるため、責任を持って本当に良い人材を推薦しようとします。これは単なるスクリーニングを超えた、「社内からの採用品質担保」とも言える取り組みです。
ただし、制度設計には注意が必要です。紹介ルールや報酬の設定、評価基準、紹介後のフォロー体制などを整えておかないと、社員の負担感や不公平感を招く恐れがあります。制度として持続可能であることを前提に、カルチャーに合った設計が必要です。
2. SNS採用
SNS採用は、企業がX、Instagram、Facebook、LinkedIn、TikTok、YouTubeなどのソーシャルメディアを通じて、候補者との接点をつくる採用手法です。特に若年層やデジタル感度の高い層にアプローチする手段として急速に普及しています。
この手法が注目される最大の理由は、「企業の人となりを伝えられる」ことにあります。求人広告ではスペック情報しか伝えにくいのに対し、SNSでは日常の社内風景、社員インタビュー、プロジェクトの裏側などをリアルに発信できるため、候補者との距離感が縮まります。求職者は「どんな人がいて、どんな価値観で働いているのか」に関心を持っており、そこに情報の透明性を持たせられるのがSNS採用の強みです。
また、拡散性の高さも特徴です。フォロワーやファンのネットワークを通じて、想定していなかった層にまで情報が届く可能性があり、潜在層へのアプローチが可能になります。いわゆる「転職顕在層」だけでなく、「いつかいい会社があれば」と考えている転職潜在層に訴求できる点も、長期的な採用力の向上につながります。
さらに、採用広報と企業ブランディングが一体となることで、社外だけでなく社内に対しても自社の魅力を再確認する効果が期待できます。たとえば、SNSで発信されるコンテンツが社員自身の誇りやモチベーションにつながることもあります。
運用上の注意点としては、発信内容の一貫性や炎上リスクの管理が挙げられます。SNSは企業イメージに直結するため、計画的な投稿スケジュールやトーン&マナーの整備が欠かせません。また、採用目的に限定せず、「社内文化の紹介」「取り組み紹介」など多角的な視点から継続的に運用することが成果につながります。
このように、SNS採用は単なる新手法ではなく、「共感」を軸にした時代の流れに即した採用戦略と言えます。特に中小企業やBtoB企業にとっては、知名度に頼らず自社の魅力をじかに伝えられる手段として、有効性がますます高まっています。
3. オウンドメディア採用
オウンドメディア採用とは、企業が自ら運営するWebサイトやブログ、採用特設ページなどのメディアを活用して、採用情報や企業文化を発信する手法です。近年では特にBtoB企業において、「採用広報」と「ブランディング」を同時に実現する方法として注目されています。
この手法の最大の特徴は、「自社の言葉で、思い通りに情報発信ができること」です。一般的な求人媒体やSNSでは、フォーマットや掲載枠に制約があるため、伝えられる情報に限りがあります。一方、オウンドメディアであれば、記事、写真、動画、社員インタビュー、コラムなど、多彩なコンテンツを自社の裁量で自由に編集・発信することが可能です。
オウンドメディア採用のメリットは、単なる求人情報にとどまらず、企業の「らしさ」や「価値観」を候補者に届けられる点にあります。たとえば、社内イベントの様子、プロジェクトの舞台裏、若手社員のキャリアストーリーなどを発信することで、求職者は企業のリアルな雰囲気を事前に理解できます。このような情報は、応募前の不安を取り除き、エントリー意欲の向上につながります。
加えて、オウンドメディアはSEOにも効果を発揮します。「業界名×職種」「会社名×採用」などの検索キーワードで自然流入が見込めるため、広告費をかけずに質の高い採用候補者を確保することも可能です。つまり、短期的な採用成果だけでなく、長期的な人材獲得インフラとして機能するのが強みです。
ただし、成果を出すには継続的な運用が不可欠です。記事の更新頻度やコンテンツの品質が低いと、採用広報としての効果は限定的になります。また、社内取材やコンテンツ制作には一定の工数がかかるため、専任体制や外部パートナーとの連携が求められるケースもあります。
オウンドメディア採用は、単なる採用施策ではなく、「企業の顔」としての役割を果たします。自社のカルチャーに適した人材との出会いを促進し、採用のミスマッチを減少させるとともに、企業への共感を軸にした応募を引き寄せます。こうした仕組みを築くうえで、今後ますます注目される手法といえるでしょう。
4. アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、かつて自社に在籍していた元社員(=アルムナイ)を再び迎え入れる採用手法です。欧米ではすでに広く普及している考え方で、日本企業でも近年、注目を集めています。「一度辞めた社員が戻ってくる」というだけでなく、「退職後もつながり続ける」という考え方そのものが、新しい雇用のかたちとして評価されているのです。
アルムナイ採用は、「即戦力性とカルチャーフィットの両立」が可能です。元社員であれば、自社の業務内容や風土をすでに理解しているため、再入社後すぐに活躍できる可能性が高いです。また、すでに人間関係が築かれている場合も多く、組織になじむスピードも早くなります。
さらに、育成コストの削減という観点でも非常に有効です。新たな人材に比べてオンボーディングにかかるリソースが少なく済み、定着率も高い傾向にあります。企業にとっては採用リスクを最小限に抑えられる優秀なチャネルといえるでしょう。
また、アルムナイ採用を実施するには、単に「元社員を募集する」のではなく、「継続的な関係づくり」が欠かせません。たとえば、アルムナイ専用のコミュニティを立ち上げたり、定期的なニュースレターを送ったり、OB・OG向けのイベントを開催したりすることで、「いつでも戻れる職場」というメッセージを届け続けることが重要です。
もちろん、再入社を歓迎する文化を社内に根づかせることも重要です。「出戻りは歓迎されない」という風潮があると、せっかくのアルムナイ採用機会を逃してしまいます。制度として明文化する、社内に実例を共有するなど、ポジティブな空気づくりが鍵になります。
アルムナイ採用は、採用難の時代において、信頼と実績に基づく極めて質の高いチャネルです。社員との関係を「辞めたら終わり」ではなく、「辞めたあとも続く関係」として再定義すること。それがこれからの企業に求められる、新しい採用力のひとつです。
まとめ
本記事では、採用活動の基本から具体的な手法、プロセス、そして最新トレンドまでを体系的に解説しました。採用はもはや人手の確保にとどまらず、企業の未来を形づくる戦略的な取り組みです。
新卒・中途それぞれの特性を理解し、ターゲットに応じた手法を選定することが成果を左右します。また、戦略立案から内定後のフォローまで、6つのステップを丁寧に実行することが、質の高い採用につながります。
さらに、リファラルやSNS、オウンドメディア、アルムナイといった新しい手法を柔軟に取り入れることで、共感と信頼を軸にした採用が実現できます。採用活動を経営の一部としてとらえ、持続可能な組織づくりに活かしていきましょう。
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